テクノロジーの進化と人間の創造力

こんにちは、マーケティング担当の金尾です。

昨日は「東京デジタルイノベーション」という日経BP主催のイベントと「CES報告会&SDL&最新PWA」という日本Androidの会主催のイベントに参加してきました。
その中でいくつか心に残ったセッションがあったので簡単に紹介したいと思います。

家族型ロボット『LOVOT』がもたらすデジタルイノベーション


昨年末に話題となった家族型ロボット「LOVOT(らぼっと)」についてCEOの林さんが登壇されました。

開発のコンセプトとしては、一般的なロボットは「人間の仕事を支援する」という目的であるのに対し、「テクノロジーの進化は人を幸せにしているのか?」という視点から「人を幸せにする存在となるロボット」を作ろうと定義したそうです。
またその「幸せにする」ための要素の一つとして「(持ち主から)抱っこされる」ことをあげ、その抱っこしたくなるように「見た目」や「抱き心地」だけでなく、プロセスとして「個人を識別」し「個人のところへ移動する」ことができることも必要要素として開発されたとのこと。
技術実装の方法としては「個人を識別する」ところでは深層学習を用い、かつLOVOT内で実行できるようFPGA(for CNN)基盤を組み込み、「個人のところへ移動する」ところでは自動運転の技術を使い、かつ部屋のマップを3Dで作成するよう仕込まれているとのことでした(このマッピングの部分に関してはMixed Reality(MR)の世界で用いられている技術と似た方法で実装されていそうでした)。
ここまででも使用されている技術の一部ですが、こう並べただけでも最先端の技術を活用して実装されていることが分かります。

この話を聞いて、開発コンセプトである「人を幸せにする」ということを実現するために、「どういう要素が必要」で、それらを実装する「技術要素は何が適しているか」を考えた結果として製品が生み出されている点に心を惹かれました。ともすれば、実装技術ありきでプロジェクトがスタートしてしまい、最終的にその技術が適したものであったかどうかさえ判断できずに終了してしまうことがままある中で、軸をブラさずに作り上げられたのはスタートのコンセプト作りにしっかりと時間を掛け、さらにそのコンセプトや意義をメンバー全員で共有できたからなのではないかなと思いました。
また、「適している技術要素」を判別し選択するためには、日々アンテナを広げ新しい技術そのものだけでなく「どのようなシーンで活用できるか」というイメージを常に頭の中にストックしている技術者がいなければ難しいだろうなとも思います。

これは弊社で行っているIoTプロジェクトでも同じことで、お客様と共にしっかり目的やゴールを検討し、その上で適切な方法をご提案し創り上げて行けるように常に心がけたいと改めて思わされました。

CESとモバイル、開発者コミュニティの10年


続いては夜に行われた日本Androidの会主催のコミュニティイベントから。
1月から色々な所で開催されていた「CES 2019の報告会」ですが、おそらくこれが最後の会だと思います^^;

CESに10年連続で現地取材を行っている日経BPの菊池さんが登壇されました。
長らく世界最大の家電見本市として認知されてきたイベントですが、数年前から保険会社などの異業種も参入してくるようになり、今年はフードテックが台頭してきていたようです。話題になった植物性の素材で作られた肉を使用した Impossible Burger のVer.2などもそうですが、何でCESに出展したんだろうと思っていたのですが、どうやらフード業界も売り物の商品だけでなデータビジネスへも展開しているようです。その商品の流通経路や消費データだけでなく、例えばレシピサービスの閲覧状況なども踏まえユーザーの傾向を把握し、その結果をクロスセルやアップセルのマーケティング施策に活用しているそうです。またヘルスケア領域でも同じような傾向があるようで、例えば睡眠状況のデータを把握するデバイスを販売すると同時に、その結果を踏まえてより良い睡眠を行うためのサービスを提供するということも行われているようです(個人の睡眠状態に適した照明や香りや音などを提供するなど)。

CESを主催しているCTA(Consumer Technology Association)のレポートによると、2000年代は「デジタルの時代」、2010年代は「繋がる(コネクテッド)の時代」で、2020年代は「データの時代」というトレンドになっているようです。
確かに「データ」というキーワードで色々な業種が協業または競合してきている感はありますね。

ただこれもやはり、何でもかんでもデータがあればビジネスになるわけではなく、「どういう課題を解決するため」に立脚しなくては大量のデータの海に溺れてしまうだけになってしまうなと、午前中のLOVOTのセッションを聞いたときと同じように感じました。
また、GDPRを始めとしてデータ取得が用意ではなくなって来ているこのご時世では特に、「何のデータ」を「どのように取得」し、「どう活用する」のかをしっかり精査・設計を行う必要があり、これもまた人間の想像力が必要とされる領域だと思います。

色々な新しい技術や手法が出てきていますがそれらを学ぶと同時に、並行して人間が持つ想像力も鍛えていくことも必要だなと。その想像力の結果、新しい技術ではなくて旧来の熟れた技術を選択したほうが良い場合もあると思います。そういう新鮮で柔らかい頭を個人だけではなく組織としても持ち続け、良い解決策(ソリューション)を創造する組織としてあり続けられるよう務めて行きたいと思っています。

芳和システムデザインが提供できる価値

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